弊社に相談に来られた親御さんがよくおっしゃるのが、「トキワさんのことは、何年も前から知っていました」「押川さんの著書(テレビ)は、何年も前に読みました」

ということです。親御さんは、このように続けます。

「でも当時は、そこまでひどい状態だと思っていなかったので……」「トキワさんが扱っている事例に比べたら、それほどでもないと思ったので……」親御さんやご家族に何か策があったり、相談している専門家がいたりして、その結果、「まだトキワに頼むほどではない」と考えているのなら、よいのです。

しかしほとんどの親御さんは、特別な策があるわけでもなく、ただ漠然とした自己判断により、「まだ大丈夫」と思ってしまっています。

「まだ大丈夫」「もう少し様子をみよう」と思っている親御さんは、今一度、立ち止まって考えてみてください。今の状況を続けることで、五年後、十年後、本当に子供が「なんとかなっている」可能性があるでしょうか?

弊社の立場から申し上げますと、こういった問題に関する対応は、やはり早いに越したことはありません。個々の病状や経過年数、家族関係の問題もあり、一概には言えませんが、子供の年齢は非常に重要です。弊社が携わった精神疾患(あるいはその疑い)の子供や、ひきこもりの子供の例を振りかえってみても、年齢が若いほど順応する力や受容する力に長けており、自立が目指しやすいことは、言うまでもありません。

実際に弊社が携わった対象者の方々も、はじめのうちは、家から連れ出されたことや、入院治療を受けることに不平不満を述べますが、状態が落ち着き、私たちとの人間関係ができてくると「どうせなら、もっと早く助けてくれればよかったのに……」ということをおっしゃいます。

親御さんの中には、「そうは言っても、どこに相談にいっても解決できなかった」という方もいらっしゃることでしょう。それでも、「親が問題解決のために一生懸命だった」か、「ある時点から諦めて放置してしまったか」の違いが、子供のその後に大きな違いをもたらすことも、また事実なのです。