昨日、愛媛県の障害者施設で、入居者が施設に火をつけるという事件が起きました。

愛媛県松野町豊岡の障害者施設「ひだまりIII」で12日未明、平屋建ての建物が全焼し、3人の遺体が焼け跡から見つかった火災で、県警宇和島署は12日、入所者の女(49)を現住建造物等放火の疑いで逮捕した。火災の直後に建物の外に避難し、「私が火をつけた」と話したといい、事情を聴いていた。

署によると、施設はNPO法人みこと会(松野町)が運営する共同生活事業所で、精神障害などのある8人が生活。この日は8人に加え、60代の女性職員が宿直していた。入所者の36歳と38歳の男性2人、67歳の女性の計3人と連絡が取れておらず、署は遺体で見つかった3人の可能性が高いとみて最終確認を進めている。ほかの6人は避難した。

引用:朝日新聞デジタル 2017/3/12

別の記事によると、逮捕された女性は5年前からこの施設に入居しており、過去にトラブルはなかったといいます。女性の病名等も分からないことから、放火との因果関係は不明です。

ですので、ここからはあくまでも一般論として申し上げます。

2016年の法務省「犯罪白書」によれば、2015年(平成27)の一般刑法犯罪の検挙人員総数に対して精神障害者等(精神障害者及び精神障害の疑いのある者)の割合は、1.7%で、決して多い数ではありません。

ところが、下記の表を見ると明らかなように、区分が「殺人」となると、その割合は13.7%、「放火」では20.3%と、突出して高くなります。

弊社でも、「(精神疾患のある)子供が、部屋に火をつけた」という家族からの相談は、珍しくありません。家族の話を聞いていると、強い殺意や意図があって、というよりは、家族への脅しのつもりで火をかざしたところカーテンに燃え移ってしまった例や、感情にまかせて火をつけたティッシュをゴミ箱に投げ入れてしまった例などがありました。

このような現実がありますので、障害者施設を運営する立場としては、火気の管理にも頭を悩ませるところでしょう。住居型のグループホームでは、寝煙草による火災の危険性を考慮し、喫煙者の入居は認めない、というところもあります。

今回の事件では、犠牲となったのが障害者施設であることから、報道が自粛される恐れもあります。しかし、地域移行が進められている以上、原因や因果関係を調査し、公表していただきたいと強く願います。そして、このような事件を防ぐために何をすべきなのか、地域(一般市民)も交えて、考えていかなければなりません。それこそが地域移行のあるべき姿です。

亡くなられた三名の方に、謹んで哀悼の意を表します。

※追記 その後の調べにより、容疑者の女性は「自殺をしたかった」と説明をしているとのことです。

愛媛県松野町豊岡の障害者グループホーム「ひだまりIII(さん)」で12日未明、入所者3人が死亡した火事で、現住建造物等放火の疑いで逮捕された無職善家千文(ぜんけちふみ)容疑者(49)が、自殺をしたかったとの趣旨の説明をしていることが、捜査関係者らへの取材で分かった。県警は慎重に裏付け捜査を進めている。

引用:朝日新聞デジタル 2017/3/13