4月の出来事ではありますが、読売新聞に「孤絶 家族内事件」と題する連載が掲載されておりました。全9回の連載でしたが、我が子のひきこもりや精神障害に悩み、子供に手をかけてしまった親への取材がおこなわれるなど、核心に迫る連載でした。

とはいえ、極限まで追い詰められた家族への具体的解決策は提示されず、家族内事件がいかに難しい問題であるかを感じました。

なお、連載終了後に掲載された論点スペシャルでは、大阪大准教授の蔭山正子氏が、以下のようなお話をされています。

早期の対処や治療が大切だが、精神障害者は家にひきこもることが多く、自分からは出向けない。精神障害者の4分の3が治療につながっていないとの指摘もあるほどだ。

引用:読売新聞朝刊 2017/4/20

精神障害者の4分の3が治療につながっていないとは、驚くべき数字のように思えますが、メンタルヘルス界では、「病識のない精神障害者における医療へのアクセス手段がない(=危機介入のための専門家がいない)」ことはすでに認識されていることであり、重要な課題とされています。

それでも、「分かってはいるが、対応できない」というのが、現状なのです。

蔭山氏は、以下のような指摘もしています。

従って、支援には家庭訪問が重要となる。

(中略)

だが近年は、統廃合が進んで所管する地域が広くなり、市町村の保健師は児童虐待などへの対応に追われている。障害者家庭の訪問は減り、誰も支援してくれない「支援難民」が増えつつある。

引用:読売新聞朝刊 2017/4/20

結局のところ、家族や周囲の人々が声をあげないかぎり、その存在を把握してもらうことすら難しいのです。

読売新聞の記事には、「主な相談窓口、支援機関」として、以下が掲載されています。家族や周囲の方々には、あきらめずにSOSを発してほしいと思います。

引用:読売新聞朝刊 2017/4/20