9月14日の西日本新聞に、たいへん興味深い記事が掲載されていました。

社会福祉士や臨床心理士を養成する福岡県内の大学で、学内施設を活用した子ども食堂の開設が相次いでいる。運営の中心は学生たち。無料の学習支援教室に通う子どもなどへの専門性を生かした支援と同時に、学生の将来を見据えた学びにつなげる狙いもある。

(略)

福岡大(福岡市城南区)は7月、親に精神疾患のある子ども向けの食堂をスタートさせた。NPO法人などと共催し、運営には看護師や精神保健福祉士のほか、臨床心理士を目指す人文学部の学生も加わる。大学の専門性を生かして、従来の枠組みでは行き届かない子どもを支援するモデルケースとしたい考えだ。

同大の皿田洋子教授(臨床心理学)は「親が精神疾患の子どもはやりたいことを我慢し、親にも気を使っている。周囲の支えを経験すれば困ったときに相談しやすくなる」と企画の狙いを説明する。グリーンコープ連合(福岡市)から食材の提供を受け、スタッフは事前の会議で子どもの家庭環境などの情報を共有した。

引用:西日本新聞 2017/9/14

親が精神疾患の子供向けの食堂という福岡大学の取り組みは、ユニークでありながら、ニーズは高いのではないかと感じられます。子供の年齢が低いほど、親の病気や病状を理解することは難しいものです。親の不安定な言動に対応する中で、自らの感情に蓋をすることにもなりかねません。3組に1組の夫婦が離婚する現代です。両親が揃っていても、仕事が忙しいといった理由から、ともに食事をとることが難しい家庭もあるでしょう。

「子ども食堂」というと、貧困家庭の子供たちを集めて食事をさせるところ、というイメージがありますが、もともとの主旨は「孤食」を防ぐことにあったと言います。(https://news.yahoo.co.jp/byline/yuasamakoto/20160724-00060184/)

子供が相談できる「家族以外の大人」の存在、また「家庭以外の居場所」の需要は、ますます高まっていくことと思います。

そのためにも、若い方にこそ理解を深めてもらい、その力を活用しようという方向にあるようです。たとえば、先月の読売新聞には、『「孤立ゼロ」へ 知恵絞る 本紙連載教材に記者が出前授業』という記事が掲載されていました。

「孤立ゼロ」へ 知恵絞る

10代のアイデアで日本の未来を変えていこう――。読売中高生新聞はこの秋、日本政策金融公庫との共催で、「中高生未来創造コンテスト」を開催しています。

募集テーマは「社会から“孤立する人”をなくそう!」。読売新聞朝刊社会面の大型連載「孤絶 家族内事件」と連動した企画で、老老介護や児童虐待、ひきこもりの問題など、人と人、人と地域のつながりが希薄化した今の日本で起きている諸問題を解決するためのアイデアを募ります。

引用:読売新聞 2017/9/22

画期的な取り組みであると感じる一方、数々の問題を若い世代に丸投げするようなことにならないよう、大人世代に何ができるのか、あらためて考えさせられます。